開業してうまくいかなかったらどうしようって思ってる?

そりゃあ、考えますよね。生活かかってますもん。
お店を開業して丸9年半。もうすぐ10周年が見えてきたとこ。
思えば、今まで色々あったけど、色々ありすぎてほとんど覚えてない。笑
開業前は、未経験のくせになぜか根拠のない自信があったなあ。
私の開業までの道程は、過去に記事にしてますので、よかったら見てください。
今思えば、その時の決断があったからこそ、今の自分があります。
でも、その決断の反面、「うまくいかなかったらどうしよう」って不安に駆られていたのも事実。
家族もいるし、やっぱり生活かかってるし、何かと不安です。
今でも不安ですから。笑
今回は、「カフェの開業はしたいけど、失敗したらどうしよう」って思ってる人に向けて書きました。
結論から言えば、その不安に思ってる自分こそが、事業を成功させるカギです。
ちょっと悪い言い方になるけど、開業したことない人や、きちんと考えてない人に限って、「やる前から失敗する事を考えちゃダメ」とか、「そんな考えじゃあ、成功するモノも成功しないよ」なんて言ってくる。
そんな人、相手にしちゃダメですよ。笑
今回の記事で、不安な自分との向き合い方とその対策について、是非参考にしてみてください。
リスクを考える事は悪いことじゃない

事業をはじめるにあたって、リスクを考える事はとてもいい事です。
事業が必ず成功するとは限りません。
事業成功の要素には、事業計画の内容はもちろんですが、それ以外にも時代の流れや運も大きく関係してきます。
そして、それ以外に大きく関係してるのが、リスクマネジメントです。
フリーランスのように会社を辞めて独立する事ももちろんリスクが大きいですが、自身で店舗を構えて事業を行う事はそれ以上にリスクだらけと言っても過言ではありません。
これを他人に言うと、「そんなリスクだらけなら諦めよう」とか「私はまだ会社勤めでいいかな」と言われる事もあります。
それはそれで、間違いではないと思います。選択は自由だし、私自身も他の人の人生の責任を負う事はできませんからね。笑
ただ、そんなリスクだらけの環境に、何も考えずに突っ込むのはいけません。
「うまくいかなかったらどうしよう」と考えるのは、もう一人に自分が「こういうリスクに備えて」と教えてくれてるのです。
事業を続けてると、想定してた事以上の事が起こるもの

コロナショックがいい例です。
私が開業する10年前、こんな事が起こるなんて全く想定してませんでした。
むしろ、誰も想定できなかったと思う。
結果として、政府(自治体)の対応や株価の暴落などの経済的ダメージ、製品の供給遅れ、海外渡航NGなどの様々なバッドニュースが流れることとなりました。
そんな感じで、事業を続けてると想定してた事以上の事が起こり得るんです。
という事は逆に、想定できるリスクに対しては、備えることができるという事です。
例えば、「開業してお客様が一人もこなかったらどうしよう」という不安を抱えていたとします。
その場合、まずはお客様が一人もこなかった想定を掘り下げ、備えてみましょう。
お客様が一人も来なかったのはなぜ?
- 宣伝不足
- 場所が分かりづらい
- 金額が高い
- 営業時間がわかりづらい
などが考えられます。
それに対しての備えとして
- 開業まえからSNSなどで見込みのお客様をつくる
- 人通りの多い場所で開業する
- ウェブサイトに地図を載せる
- 周囲の競合店の金額を調べる
- 店舗の立て看板などに営業時間を記載する
などを考えることができます。
宣伝に関しては、予算の範囲内であれば広告費をかける事もいいと思います。(あまり高額な宣伝広告はNG)
また、その他の不安として「お店がつぶれたらどうしよう」とか、「やっていけなくなったらどうしよう」と考える事もあると思います。
その場合も、まずは「なぜ、お店がつぶれたのか」や「なぜ、やっていけなくなったのか」をしっかりと掘り下げて考えれば、備えもできるはずです。
まず大事なのは、「100%成功する事業なんてこの世に存在しない。どんな大企業の社長でも毎日不安と戦ってる」と言う事を認識する事です。
最悪の事態を想定することが最高のパフォーマンスを生む

想定し得る事態で、最も最悪な事ってなんだろう?
お店がつぶれること?莫大な借金を抱えてしまうこと?それとも災害で営業できなくなってしまうこと?
どれも、非常にしんどい状況ですが、私が考える事業の最悪な状況はこうです。
「私か妻が仕事中に死んでしまうこと」
逆に言うと、これ以上に最悪な事はなく、それ以外はしんどい状況ではあるけれど、「最悪」とまではいかないと考えています。
例えお店がつぶれることになっても、莫大な借金を抱える事になっても、災害で営業できなくなろうとも、私を含めた家族が皆無事でいてくれさえすれば、最悪ではなかったと言えます。
となると、最悪の事態を想定した場合に私が備えるべきことは、私(もしくは妻)が死んだ後にお店をどうするかを話し合っておくことです。
私も過去に、自宅の電気が止まったり、銀行の返済日にお金がないとか、貯金ゼロなのに自宅の水道管が破裂して実費で修理しなければならなくなったりと、様々なダメージを受けてきました。
そんな事も最悪の事態に比べると、大した問題ではありません。
最悪の事態を考えると、それ以外の事は割と楽観的に考えることができるようになります。
そうした心のゆとりが、新しいアイデアや最高のパフォーマンスを生み出す源になったりするんです。
それでも不安なら、こういう事もやってみて

考えられるリスクに備える事、最悪の事態を想定する事をしてもまだまだ不安は残る。
そんな時は、更に備えましょう。
できることはまだまだあります。
クリア目標を低いところから設定していく
マリオもステージ1-1から。ドラクエだって、スライム相手からはじまります。
低いハードルをたくさんこなして、体力をつけましょう。
成功体験を反復して、成功イメージを覚えましょう。
売上目標に囚われない
月毎の売上目標はあくまで、設定時点の目標数字であって、実際には天気や社会情勢(緊急事態宣言など)で大きく変わるので、目標金額に囚われ過ぎないようにするのが良いでしょう。
売上が良くても悪くても分析は必要ですが、必ずしも数字通りにいかない事も頭に入れておきましょう。
SNSを活用する
SNSは発信はもちろん、情報収集にも有効です。
何を欲しがってるのか、どんな事が関心を集めているのかなどのトレンドを上手くキャッチして、お店作りに上手に活かしましょう。
また、SNSのソーシャルプラットフォーム(簡単に言うと、SNSアプリの種類)にも注意が必要です。
今は、Twitter、Instagram、Facebookなどが主流ですが、数年後にはSNSの主流も変化しているかもしれません。
とまあ、不安というボスに対して、様々な装備を身に着け、時には装備を変更したりして立ち向かうワケですが、どんだけ先に進んでも、このボスがいなくなることはありません。
一人倒せばまた違うボス(不安)が現れ、装備(備え)を変えて立ち向かってやっつけても、次のボスが現れてきます。
そうこうしてるうちに、気付けばレベルが5、10と上がっていき、過去のボスに対しての恐れはなくなっていくものです。
自分がレベル10になった時、レベル1で苦戦してる新人冒険者に対して、優しくアドバイスできる人になってることでしょう。
また、これを読んで「そんな不安と戦い続けるなんて、自分には無理!」と素直に感じた人は、会社に属するという決断も立派な選択です。
誰しもが、冒険者になる必要はないんですから。
自分に合った仕事の仕方で、自分に合った生き方を送るのが、最も価値ある事だと私は考えます。
COFFEE BREAK

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地方在住、コーヒーショップの経営者。1983年生まれの38歳。
独身時代はフリーター、工場勤務などを点々とする。結婚を機に地元の中小企業に営業兼品質管理者として8年間勤務。その後、勤務していた会社がリーマンショックのあおりを受けて、事実上解散。夫婦で相談した結果、お互い自営業でやりたかった仕事をはじめる事を決意。紆余曲折あったが、2012年の4月に未経験ながら地元に小さなカフェを開業。その後、オープンから7年を迎えた2019年に、それまでのカフェスタイルからコーヒーと焼き菓子のテイクアウトを主体とした、コーヒーショップへ店舗を改装。現在、お店は通算10年目に突入。コロナ時代で悪戦苦闘中だけど、家族と楽しく過ごしてます。
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