カフェを開業して得たものと失ったもの

脱サラ推進派。
約10年前に脱サラして自分のカフェを開業しました。これまで色んなことがありました。楽しいことも辛いことも。
まあ、何の仕事をしていても、真剣にやっていればそうなる気がするけどね。
さて、このブログの投稿も記念すべき10記事目。
今回は、「今は会社勤めだけど、後々自分で何かできたらいいな」とか、「今は無理だけど、今後は自分で事業をはじめるってことも、なくはない」ってくらい、ぼんやりと開業を考えてる人に向けて書いてみました。
やんわりと開業を考えてる人の中には、「自営業って、自由そうでいいな」とか、「大変って聞くけど、何が一番大変なの?」って思ってる人って多いと思うので、今回は私自身がカフェを開業して得たものと、開業して失った(無くなった)ものを本当は100くらいあるけど、それぞれ4つずつに厳選しました。
どちらも、カフェだからって事ではなく、自分で事業をはじめる人なら当てはまるかなと思います。
この記事を読んみ終わる頃に開業スイッチが入った人は、是非別の記事も読んでみてください。
開業して得たもの4つ

開業して得たものは、この4つ。
- ゆとりのある出勤時間。
- ストレスフリーな人間関係。
- 自分が作ったものがお金になる幸福感。
- 全ての意思決定を自分で行う責任感。
1の「ゆとりのある出勤時間」は言わずもがな。開業する場所は自分で決めれるのだから、満員電車で通勤する事もないし、帰りの渋滞にはまることもなくなる。
仕事は嫌いじゃないけど、通勤がおっくうになってるって人も結構いるんじゃない?
2の「ストレスフリーな人間関係」。これは、一人で開業する場合はもちろんだけど、スタッフを雇う場合だってそう。自分と価値観が合う人を雇えば、人間関係での悩みは今より遥かに少なくなるはず。
3の「自分が作ったものがお金になる幸福感」。自分が価値を創造した瞬間は、何ものにも代えられない本当に嬉しい体験でした。
そして、開業して得たものの中で一番大きかったものがコレ、「全ての意思決定を自分で行う責任感」。
会社員時代は、仕事やプロジェクトを任されることはあっても、全ての意思決定を自分一人で行うわけではなかったけど、自分で事業をはじめると意思決定は全て自分に。
そのため、「これで大丈夫か」を何度も確認したり、「この時までにしとかないと」っていう時間を守る努力をしたり、責任感は自ずとついてくると思う。
例え事業に失敗して経済的にダメージを受けたとしても、この4つを得たのであればやった価値はあると思うし、3と4は他の仕事に就いても活かせると思う。
開業して失ったもの4つ

厳密に言うと「失った」と言うよりは、「無くなった」って感じ。
- 会社に守られてる安心感。
- 同じ環境を生きる同僚。
- 自由に使えるお金。
- 自由に使える時間。
1「会社に守られてる安心感」は誰でも予想できるでしょう。社会保険料などはもちろん、税金や手各種続きの面、給料の保証、自分が休んだ時の代役など、様々なシーンで会社に守られていたことを開業してからホントに痛感しましたね。
2は「同じ環境を生きる同僚」。会社の不満や上司の愚痴を肴に、同僚とお酒飲んだりしてたけど、事業をはじめると割と孤独です。まあ、同じ経営者同士で新たな出会いがあるので寂しくはないですが、腹を割って話ができる人を見つけるのは容易くないっす。
3の「自由に使えるお金」は、仕方ないですよね。給料のように毎月一定の金額が保障されてるわけではないし、自分が休めば誰かが代わってくれるわけでもないので、その分は収入が減ってしまう。
会社員時代に比べると自由に使えるお金はかなり少なくなりました。けれど、「事業目的」であれば経費として認められているので、賢くやれば払う税金を上手くコントロールできるので、マイナス点ではないですね。
自分でもビックリしたのが、自由に使える時間が無くなったこと。
正直、開業前は私も「自営業=自由業」とばかり思っていました。自分で自由に時間を決めれるものだと。
確かに、やろうと思えば自分の自由で好き勝手に時間配分はできると思う。
ずっと仕事する事もできるし、ずっとやらない事もできる。けど、それが全て自分に帰ってくるのが分かってるので、結局のところ「やる」方を選択する事になります。
そうすると、「意思決定は全て自分」という責任感が湧いてきて仕事しちゃうんだよね(笑)
まあ、楽しいからいいんだけど、休みの日は仕事のこと何も考えなくていいって事はないです。
得たものも無くなったものも、私には必要な経験だった

人生はハンバーガーみたいなもん。バンズが「自分」で、挟む具材は「経験」。
具材が少なくても成立はするけど、せっかくなら色んなもん挟んで鮮やかにしたいな。
得たものも無くなったものも、私には必要な経験だったから良しとする。
正直、めちゃめちゃ貧乏で辛かった時期もあった。(めっちゃ夫婦喧嘩が多かった!)
でも、今は全く後悔してません。
そりゃあ、毎日がハッピーで最高とは言わないけど、「自分で選んだんだから」って人のせいにしなくなったし、家族で苦労を乗り越えた事が自信に繋がってるから。
もちろん、開業にはリスクもあるので、万人におすすめするわけではありません。
組織の中でこそ活きる人もいるので、そこんとこは自分と向き合う時間を作って説いてみてください。
得るもの(リターン)には無くなるもの(リスク)が必ずセットです。
そして、開業はリスクの塊です。だけど、リスクをきちんと把握して対策をとれば、隠れた財宝のようなリターンが得られると思います。
今回は以上です!
COFFEE BREAK

-
地方在住、コーヒーショップの経営者。1983年生まれの38歳。
独身時代はフリーター、工場勤務などを点々とする。結婚を機に地元の中小企業に営業兼品質管理者として8年間勤務。その後、勤務していた会社がリーマンショックのあおりを受けて、事実上解散。夫婦で相談した結果、お互い自営業でやりたかった仕事をはじめる事を決意。紆余曲折あったが、2012年の4月に未経験ながら地元に小さなカフェを開業。その後、オープンから7年を迎えた2019年に、それまでのカフェスタイルからコーヒーと焼き菓子のテイクアウトを主体とした、コーヒーショップへ店舗を改装。現在、お店は通算10年目に突入。コロナ時代で悪戦苦闘中だけど、家族と楽しく過ごしてます。
New post
コーヒーのこと2021.12.21パルプトナチュラルの豆について思うこと
暮らしのコト2021.12.20X-E4と一緒に買ったモノ 暮らしのコト2021.12.09X-E4とXF27mm F2.8 R WR。そして、PEN-Fとの比較。 暮らしのコト2021.11.20PEN-F とLumix G 20mm F1.7でスナップ
[…] カフェを開業して得たものと失ったもの […]